気分の落ち込みから回復するための方法
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昨日まで、私はひどく落ち込んでいた。寒さと風邪のせいかもしれないし、とある人と話したことで昔の嫌な記憶がよみがえったせいかもしれない。でも、正確な原因はよくわからなかった。ただ、自分の価値がまったくわからなくなり、「生きている意味がない」とさえ思ってしまっていた。とにかく私は座っているのもつらく、できることならずっと眠っていたかった。
そんな中、ふと本棚にあった日本史の本を手に取った。明治維新から第二次世界大戦までの歴史を読み返しながら、『るろうに剣心』の実写映画のことを思い出した。そこから藤原竜也、佐藤健、福山雅治。関連する俳優たちの動画をあれこれ見たのち、なぜか辿り着いたのがエガちゃん(江頭2:50)の動画だった。登場の時に使われるあのテーマソングが布袋寅泰の『スリル』という曲なのだが、たまたまそこに居合わせた夫に延々と話しかけていた。
この時、気持ちが沈んでいたことは忘れていた。ただ目の前の興味のあることに没頭して、話さずにはいられない衝動のままにしゃべりまくっていた。「おもしろいね」「すごいね」「才能だね」と何度口にしたことだろう。そして気づけば、気分の落ち込みのことを忘れていた。
これまで、私は「話すこと」が自分を回復させるために必要な方法だと思っていた。でも、実は今回本当に誰とも話したく無くて、話す機会があってもほとんど自分の心を開くことができなくて、そのことでさらに自分はダメだ、なんて気持ちになっていた。でも今回の経験で、「自分がおもしろいと思うこと、誰かの才能を感じられること、心からすごいと感じること、に思う存分触れて、それを好きなように話すこと」 が自分を回復させるためのということに気がついた。
しんどい時は「すぐに元気にならなきゃ」と焦ってしまうけど、そんな時こそ、ただ好きなものに触れ、気が紛れるものを見ることが大事で、それだけでも回復のプロセスは進んでいるのかもしれない。そして、やがて「話したい」と思えるタイミングがくる。そうしたら、その時に話せばいい。
気持ちがしんどい時は、とことん自分の気持ちが楽になる方法を選んだほうがいい。早く回復したいなんて、思わないほうがいい。とにかく休むことを優先したほうがいいのだけど、それができたら苦労はないわけで。でも気持ちの落ち込みがある時はとにかく休もう、というのが今回得た教訓だ。
しんどくなった時に「見たいものを見る」を実践できるように、自分軸手帳の「気分リセットリスト」に書いておこう。