問い読に参加するよ!答えのない「問い」について話したかった

最近、一冊の本と出会いました。「WEIRD」という本です。
「WEIRD」とは、Western(西洋)、Educated(高学歴)、Industrialized(工業化された)、Rich(裕福)、Democratic(民主的)の頭文字をとった言葉で、心理学の研究対象が偏っていることを指摘した概念です。
そもそも「weird」という単語は「奇妙な」という意味ですが、まさにその言葉遊びが効いています。世界の人口のほんの一部でしかない「WEIRD」な人たちの研究結果を、まるで人類全体に当てはまるかのように考えてしまう。その状況こそが「weird(奇妙)」だということを、言葉の響きで表現しているのです。
この本との出会いが、私にとって新しい学びの扉を開いてくれることになりました。
自分の中の複雑な感情と向き合いたくて
実は、この本に惹かれた理由は単純ではありませんでした。
子供の頃、私はWEIRDな世界—論理的に考えて、いろんな考えを柔軟に受け入れて、お互いを信じ合うような世界—に憧れていました。私が育った場所は、誰の子供か、孫か、親族関係はどうなっているのかといった密な人間関係の中で、知らない人はほとんどいなくて、監視カメラはないけれど誰かに見られているような感覚がある世界でした。まだうまく言語化できていませんが、論理的なつながりよりも、別の種類の結びつきが強い場所でした。
そんな私が今、オンラインでのつながりをきっかけに、これまでの人生で一番「WEIRDな人たち」と出会って、一緒に仕事をしたり、コミュニティで関わったりしています。そこには素晴らしさを感じる一方で、なんだかよくわからない違和感もあるのです。うまく受け入れきれていない自分がいて、時には反骨心のようなものさえ感じることがあります。
自分の育った環境をもっと説明できるようになりたい、という気持ちもあるのかもしれません。感覚的で、全然うまく言葉にできていないのです。
私は自己理解が深まる手がかりを求めて、この複雑な感情の動きを理解したくて、「WEIRD」という本に手を伸ばしたのかもしれません。
読書会への参加という新しい挑戦
実は、この本の購入を検討した時に、一度書店に行って、本の分厚さに圧倒されて帰ってきたことがありました。

ちょっと一人で読むのは自信ないなと思ったんです…
でも、「問い読」という読書会があることを知って、しかも無料体験会をしていると聞いて、すぐに参加を決めました。もう絶対にこれに参加して、読み切ろうということを決意しました。
無料体験会では、とある問いを投げかけられて、グループごとにブレイクアウトルームで問いについて語り合う時間がありました。これがすごく良かったんです。すごく大きな問いについて話すという機会。しかも何か決断しなければいけないとか、そういう目的ではなく、問いに対してどうだろうと考えるプロセスが重視された環境でした。その空間がすごく素敵で心地良いなと感じたんです。

体験会に、心も体も反応していたんだ!
答えのない話への愛おしさ
そんなことを考えていると、ふと昔のことを思い出しました。
20代の頃、会社の同僚や先輩後輩とよく飲みに行っていました。何を話していたかは正直あまり覚えていないのですが、その一見意味のないような時間がすごく好きだったんです。きっかけは仕事で困っていることや会社のことだったりするのですが、そこだけに留まらず、そこから人生の哲学とまではいかなくても、「こういう風に考えたらいいよね」みたいな考え方について、酔っ払いながらうだうだ話していました。

そういう時間、結構いや、ものすごく好きだったな
子供が生まれてから本当に時間がなくなったと感じるし、あのように気ままに飲んだくれることは難しくなりました。でも、こういう学びの機会として答えのない問いに向き合っていく時間があるというのは、すごくいいのかなと思って、今からとても楽しみになっています。
学びへの新しい意気込み
今回の読書会参加をきっかけに、自分がどんな学びをしていきたいのかが少し見えてきました。
一つは、世界観を広げてくれるような本との出会いを大切にしたいということ。そしてもう一つは、一人で本を読むだけでなく、他の人たちと一緒に考えを深めていく場に積極的に参加したいということです。
これからの学びに向けて
「WEIRD」という一冊の本から始まった今回の発見は、これからの私の学びや成長にとって、大きな意味を持つものになりそうです。
自分の育った環境を言語化する力も、WEIRDな世界での違和感も、きっとこの読書会を通じて少しずつ整理されていくのでは…と、自分に期待している自分にも気がつきました。答えのない問いを前に、みんなでああでもないこうでもないと話し合う時間。そんな時間が、今の私には必要なのだと改めて感じています。
読書会での議論がどんなものになるのか、そして自分がどんな発見をするのか、今からとても楽しみです。